自宅で始める洋服お直し店!開業までのリアル体験談と成功のコツ

洋服のお直し店の始め方ハンドメイド

自宅で洋服のお直し店を始めたいけれど、どうやって開業すればいいの?」そんな疑問を持つ方に向けて、主婦の私がゼロから自宅開業し、口コミで少しずつお客様を増やしてきた体験談をお届けします。
この記事では、開業の準備から集客の工夫、実際に感じたやりがいと苦労、そしてリピーターを増やすための工夫まで、実体験をもとにわかりやすく紹介します。

自宅開業に必要な準備と費用

お直し店でリメイクやお直しの仕事をしていた私は、結婚・妊娠を機に自宅で開業することにしました。「自分のスキルを活かして、子育てと両立できる仕事を」と、まずはオンラインで小さな仕事を受けてみることから始めました。

開業準備でやったこと

必要な道具を揃える

工業用か職業用の直線ミシンと、ロックミシンは必須。
私は裾上げ用のルイス(まつり機)も中古で購入しました。
アイロンも工業用のものと、バキューム付きのアイロン台があるときれいに仕上がります。

他にあるとよいものはこちらです。

  • 姿見
  • トルソー
  • 試着室
  • 大きな裁断台とカッターマット
  • 検針機
  • メニュー表
  • 看板やロゴ

最初から高額な設備投資はむずかしいので、

必要に応じて少しずつ揃えるのがコツです。

お直しのメニューは細かいことがたくさんあるので、自分で作るのはとても大変です。
私は以前働いていたお直しのお店のメニューを参考にしました。

作業スペースの確保

自宅の一室を「お直し専用スペース」に。
明るい照明と大きめの作業台を用意し、道具の収納場所も工夫しました。

地元の商工会に相談

商工会はこれから起業しようと思っている人たちへのセミナーなども開催しています。
予約すれば中小企業ば中小企業診断士の方にも相談できます。

私も実際に何度か相談に乗ってもらい、自宅で開業した他の方の事例を教えてもらったりしました。
地元の商工会で受けられるメリットで自分のお店に役立ちそうなことがあるか聞いてみましょう。

開業届の提出・確定申告の準備

税務署で個人事業主の開業届を提出。
その時青色申告について教えてももらい、青色申告会に入りました。

ハンドメイド作家が青色申告会に入ってよかった5つの理由|確定申告も安心!

洋服のお直しに役立つ資格・スキル

洋服のお直しの店を開業する場合、必須の資格や免許はありません
未経験からでも開業は可能で、法的な制限も特に設けられていません。

ただし、技術力や信頼性の証明、顧客への安心感の提供、他店との差別化のために、以下のような資格やスキルを取得しておくと有利です。

国家資格

  • 技能士(婦人子供服製造技能士・紳士服製造技能士・布はく縫製技能士・和裁技能士など)
    服飾に関する国家資格で、実技・学科試験や実務経験が必要です。

民間資格

  • JADP認定リメイクアーティスト®
    ソーイングの基礎知識やリメイク技術を証明する資格。洋服のお直しやリメイクショップ開業を目指す方に推奨されています。
  • JADP認定ファッションアーティスト®
    洋裁技術全般(裁断、仮縫い、採寸、型紙作りなど)の知識と技術を証明する資格。お直し店やリメイクショップ開業希望者向け。
  • ファッションリフォーマー検定・洋裁技能検定
    洋服のリフォームや洋裁技術の知識・技術を認定する民間資格。初級~上級までレベル分けされています。
  • パターンメーキング技術検定
    型紙作成の知識・技術を証明する検定。アパレル業界全般で役立ちます。

私は洋裁学校を出た後、お直しのお店で働いていました。

あまりにも難しいお仕事や、仕事が忙しくなりすぎたときにはお友達にお願いしています。

洋服のお直し店の集客方法

オンライン集客

  • ホームページやランディングページの作成
    店舗のサービス内容や料金、事例写真を掲載したホームページやランディングページを作成し、検索で見つけてもらえるようにしましょう。実際にランディングページを導入した店舗では、来店客数や売上が大幅に増加した事例もあります。
  • SNSの活用(Instagram、X、TikTokなど)
    お直し事例やビフォーアフターの写真、キャンペーン情報を定期的に発信することで、視覚的にサービスの魅力を伝えられます。SNSは若い世代にもリーチしやすく、口コミや拡散も期待できます。
  • Googleマップ(MEO対策)
    Googleマップで店舗情報を充実させ、検索結果の上位に表示されるようにすることで、近隣の新規顧客の獲得につながります。
  • ECサイトやオンラインサービスの展開
    直接来店できない顧客向けに、オンラインで受付・郵送対応を行うサービスも有効です。地方からの依頼も増える傾向がありま。

オフライン集客

  • オープン記念キャンペーンや割引特典の実施
    新規オープン時に割引や特典を提供し、来店のきっかけを作ります。
  • 地域密着型のチラシ配布やポスティング
    近隣住民への認知度向上のため、チラシやショップカードを配布します。
    地域雑誌に載せてもらいます。
    スーパーやクリーニング店、コインランドリー、幼稚園などにチラシを置いてもらうこともできます。
  • イベントや記念日に合わせたPR活動
    地域のお祭りなどに出店し、簡単なアンケートと引き換えにプレゼントを配って、地域の人たちに知ってもらうようにしましょう。
  • 口コミ・紹介制度の導入
    既存のお客様に紹介してもらうことで、新規顧客を増やすことができます。

効果的なポイント

効果的なポイント

  • 料金やサービス内容を分かりやすく、写真付きで掲載する
  • 定期的な情報発信と更新を心がける
  • お客様の声や実際の事例を積極的に紹介する

実際にやってみて分かった「自宅開業」のリアルな体験談

1. 最初のお客様と、初めての失敗

最初の依頼は、友人からの「持っているワンピースと同じものを作る」仕事でした。

料金を安く設定しすぎてしまい、ただ働きのようになってしまいました。こちらも丁寧に真摯に仕事をするのですから、相応の値段設定が必要だと感じました。

2. オンラインでの集客と口コミの力

SNSや地域掲示板、ネットサービス(例:ココナラ)を活用し、サービス内容や料金表、ビフォーアフター写真を発信しています。
最初は依頼が来るか不安でしたが、実際に注文が入ると自信につながりました。お客様の声や口コミが新規のお客様獲得に直結します。

3. お客様とのやり取りで気をつけていること

  • 丁寧なヒアリング
    「どこをどう直したいのか」「どんな仕上がりを希望するのか」をしっかり聞き取ることが大切です。
    オンラインの場合は写真やメッセージで細かく確認し、必要なら電話やビデオ通話も活用します。
  • 納期と価格の明確化
    仕上がりまでの期間や料金を事前に伝え、追加費用が発生しそうな場合も早めに相談します。

お直しの現場で感じた「やりがい」と「苦労」

1. お客様の喜びがやりがいに

「お気に入りのジーンズがまた履けるようになって嬉しい」「思い出のワンピースが蘇った」など、感謝の声を頂くたびに、この仕事の価値を実感します。

2. 失敗から学んだこと

  • サイズ違い・イメージ違いのトラブル
    オンライン注文では、実物を見ずに作業するため、仕上がりがイメージと違うと感じさせてしまうことも。
    「細かなやり取りと、仕上がりイメージのすり合わせが重要です。」
  • 納期遅れやミスの対応
    一人で全てをこなすため、繁忙期は納期が遅れがちに。
    無理な納期を約束せず、余裕を持ったスケジュール管理が大切です。
    逆に夏は閑散期になるので、その時に事務仕事をしたり、宣伝について考える期間にしています。

リピーターを増やすためのアイデア

1. サービスの差別化

  • オーダーメイドやリメイクも対応
    裾上げやファスナー交換だけでなく、古着のリメイクやオリジナル小物製作もメニューに追加。
    “得意”を生かせることは何でもチャレンジしています。
  • お直し+αの提案
    例えば「袖を細くする」「襟を小さくする」など、単なる修理にとどまらない提案を心がけています。

2. お客様とのコミュニケーション

  • 顧客台帳を作る
    顧客台帳を作り、お客様のお名前やおしゃべりの中で得た情報を記録して、リピーターになってもらうようにします。
  • アフターサービス
    万が一仕上がりに不満があった場合は、無料で再調整をお約束しています。

開業してから感じた「自宅ならではのメリット・デメリット」

メリットデメリット
家賃がかからない生活空間との切り分けが難しい
通勤不要で時間の融通が利く家族の協力が必要
少ない初期投資で始められる集客に工夫が必要
一人で自由に運営できる孤独を感じることも

お客様の声から学んだこと(実際の口コミより)

丁寧な仕上がりで大満足。何度もお願いしています!(ジーンズ裾上げ・30代女性)

思い出のワンピースがサイズぴったりになり、また着ることができて嬉しいです(ワンピースリサイズ・40代女性)

仕事で毎日着るズボンなので助かりました。対応と仕上がりがとても良いのでまたお願いしたい」(スラックス丈詰め・50代男性)

これから開業を目指す方へのアドバイス

1. スキルアップと情報収集を続ける

  • 新しい技術や流行のデザイン、ミシンの使い方など、常に学び続けることが大切です。
  • SNSやブログで他の職人さんの事例や工夫を参考にするのもおすすめです。

2. 地域やオンラインでのネットワーク作り

  • 地域の掲示板やママ友ネットワーク、シルバー人材センターなど、身近なつながりを活用しましょう。
  • オンラインサービスやSNSも、今や大きな集客チャネルです。

3. 失敗を恐れずチャレンジを

  • 最初は失敗も多いですが、その経験が必ず次に活きます。
  • 「自分のスキルは誰かの役に立つ」と信じて、一歩踏み出してみてください。

まとめ:自宅で「洋服のお直し店」を始めるあなたへ

自宅で洋服のお直し店を開業するのは、決して簡単な道ではありません。しかし、やりがいと喜びに満ちた仕事です。私自身、たくさんの失敗や悩みを経験しながらも、「お客様の笑顔」と「自分の成長」を実感できる日々を送っています。

これから始める方も、ぜひ自分の体験を大切にし、失敗を恐れずチャレンジしてみてください。あなたのスキルは、必ず誰かの役に立ちます。

この記事が、これから自宅で洋服のお直し店を開業する方の一助となれば幸いです。

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