ハンドメイドマルシェは、ハンドメイド作家にとって、自分の作品を直接お客様に届けられるとても貴重な場です。
しかし、「思ったより売れなかった…」「周りは売れてるのに自分はダメだった」といった声も少なくありません。
私自身も何度も出店を重ねる中で、たくさんの失敗と試行錯誤を繰り返してきました。この記事では、私の体験談や周りの成功している作家さんの事例を交えながら、「売れるためのコツ5選」をご紹介します。
マルシェ出店が初めての方も、今後もっと売上を伸ばしたい方も、ぜひ参考にしてください。
1. マルシェ選びが成功の第一歩
ターゲット層に合ったマルシェを選ぼう
私が初めて出店したマルシェは、地元の小規模なイベントでした。
しかし来場者の多くは高齢者で、若い女性向けに作ったアクセサリーはまったく売れませんでした。
この失敗から学んだのは、「自分の商品とターゲット層が合致しているマルシェを選ぶこと」の大切さです。
例えば、家族連れが多いイベントではベビー用品やキッズ向け商品が人気です。逆に、トレンド感のあるデザインや個性的なアイテムは、若者が多い都心のイベントの方が向いています。
事前にSNSや過去の出店者情報をチェックし、どんな人が来るのかをリサーチしておくことが成功の第一歩です。
2. 商品ラインナップとディスプレイの工夫
商品数は多めに!選ぶ楽しさを演出
初出店のとき、私はたった20点ほどの作品しか用意しておらず、ブースがとても寂しい印象になってしまいました。
結果は…ほとんど売れませんでした。
その後、商品数を50点以上に増やし、バリエーションを豊富にしたところ、お客様の滞在時間が長くなり、売上もグンとアップしました。
「選ぶ楽しさ」があると、自然と会話も増えますし、「これとこれ、どっちにしよう…」と迷ってくださる方が多くなります。
ディスプレイは“見せ方”が命
同じ商品でも、見せ方次第で売れ行きがまったく違います。
・高さを出すために小さな棚を使う
・ライトを使ってアクセサリーをキラッと光らせる
・布やレース、英字新聞などで雰囲気を演出する
こういった工夫だけでも、足を止めてくれるお客様が増えました。
ある作家さんは、あえて「作業中風景」を演出していて、実際にお客様から「こうやって作るんですね!すごい!」と感動の声が上がっていました。こうした演出は、信頼感にもつながります。
3. 接客スキルと雰囲気づくり
笑顔と一言で印象がガラッと変わる
私はもともと人見知りで、お客様に話しかけるのがすごく苦手でした。
でも、マルシェでは「こんにちは!」と元気に挨拶するだけで、お客様の反応がまったく違うことに気づきました。
最初は緊張していた私も、「作品の素材はどんなもの?」「これって手洗いできますか?」といった会話を重ねるうちに、自然とお客様との会話が楽しめるようになりました。
特に、「最近このデザインが人気なんですよ〜」といった軽い声かけは、お客様との距離をぐっと縮めてくれます。
会話から得られる“ヒント”も宝物
接客中にいただいた「もっと小さいサイズないの?」「別の色も欲しいな」などの声は、次回作へのヒントになります。
実際、私はお客様の声をもとに「ミニサイズのポーチ」を作ったところ、それが大ヒット商品に育ちました。
4. SNSで事前告知&販売後のフォロー
告知は“やりすぎかな?”と思うくらいがちょうどいい
InstagramやX(旧Twitter)などのSNSは、マルシェの告知に最適です。
私が毎回やっているのは
- 出店が決まったら早めにお知らせ
- 新作の商品紹介を複数回に分けて投稿
- イベント前日と当日にリマインド投稿
- 会場の様子をストーリーズで発信
これだけで「SNS見て来ました!」というお客様が何人も来てくれます。
名刺とQRコードは必須アイテム!
ブースには、InstagramのQRコードを載せたPOPを必ず置いています。
また、購入してくださった方には、名刺サイズのカードを作品に添えてお渡ししています。
こうすることで、イベント後にもSNSを通じてつながりが生まれ、「また次のマルシェにも行きます!」というリピーターが増えていきました。
5. 適正価格と販売戦略を見直そう
「安くしすぎ」が売れない原因になることも
最初は「安ければ買ってもらえるはず」と思って、利益ギリギリで販売していました。
でも、それが逆効果になっていたと気づいたんです。
ある時、「この値段で大丈夫ですか?もっと高くていいと思いますよ」とお客様に言われたことがありました。
それからは、作品にかけた手間や素材の良さをしっかりPOPで伝えたうえで、価格を適正に設定するようにしました。
すると、「ちゃんと価値を感じてもらえる人」に買ってもらえるようになり、無理な値下げをしなくても売れるようになったんです。
セット販売&特典で単価アップ!
・ピアスとネックレスのセット販売
・「2点以上で10%オフ」キャンペーン
・SNSフォローでノベルティプレゼント
こうしたちょっとした仕掛けで、一人あたりの購入単価が上がりました。
ハンドメイドマルシェ成功への近道は「失敗を次に活かす姿勢」
私自身、数年前に初めてマルシェに出店したとき、正直なところ“惨敗”でした。
商品はほとんど売れず、帰り道では落ち込んでしまったのを今でも覚えています。
でも、その経験こそが、今の私の土台になっています。
「なぜ売れなかったのか?」を振り返り、「どうすればもっと良くなるか?」を考えること。
これを繰り返してきたからこそ、次第にリピーターが増え、マルシェが楽しみな場になっていきました。
例えば、以下のような小さな改善も、大きな効果をもたらしました:
- 1日目のディスプレイで気づいた点を、2日目に即修正
- 商品の位置を「目線の高さ」に合わせて再配置
- お客様の反応が悪かった価格帯を、次回に調整してみる
マルシェは“実践の場”です。
完璧じゃなくていい。少しずつブラッシュアップしていく姿勢が、成功への近道だと私は思います。
「マルシェのあと」も大切にしよう
フォロワーは“財産”になる
イベントが終わったあと、「ご来場ありがとうございました!」の一言をSNSで発信するだけでも、お客様とのつながりを深めるきっかけになります。
私のアカウントでは、イベント後に:
- 購入していただいた商品の使い方投稿(例:ポーチの中身紹介)
- お客様の感想やお写真のシェア(了承を得て)
- 次回イベントの予告や製作風景の裏話
こうした投稿を継続することで、SNS上での関係がより深まり、マルシェ以外でも作品を買っていただける機会が増えました。
「オンラインショップ」との連携も◎
私はminneやCreemaにも出品しており、マルシェで商品を手に取ったお客様が後日オンラインショップで追加購入してくださることもあります。
そのため、「オンラインでも買えます」と書いたPOPや、ショップのQRコードを載せたカードは常に準備しています。
マルシェで売れる人に共通する3つの姿勢
いろんな作家さんと出会ってきた中で、「この人はマルシェで売れてるな」と感じる方には共通点があります。最後に、その3つをまとめておきます。
① お客様目線を忘れない
- 「どんな人が買うのか?」
- 「どうしたら喜ばれるか?」
- 「この価格は納得してもらえるか?」
常にお客様の視点で作品づくりやディスプレイを見直している方は、自然と売れていきます。
② 小さなことでも工夫し続けている
売れる作家さんは「ちょっとした改善」を楽しんでいます。
値札のフォントを変えてみたり、袋のデザインを工夫したり。そうした小さな積み重ねが、ブース全体の印象を大きく左右します。
③ 自分らしさを大切にしている
流行を取り入れつつも、「私にしか作れない作品」を表現している作家さんには、やっぱりファンがつきます。
私も、「○○さんのあの色合いが好き!」と言ってくれるお客様が増えてきて、本当にうれしくなりました。
まとめ:ハンドメイドマルシェは経験こそが宝!
ハンドメイドマルシェで売れるためには、「商品の魅力」「ディスプレイ」「接客」「価格」「事前告知・アフターフォロー」など、さまざまな要素が絡み合っています。
でも、どれも一度に完璧にこなす必要はありません。私も最初は失敗だらけでしたが、回を重ねるごとに少しずつ改善していったことで、今では毎回完売するようになりました。
小さな気づきやお客様とのやりとりを大切にしながら、自分らしいマルシェのスタイルを作っていってください。
あなたのハンドメイド作品が、たくさんの人に届きますように!
コメント