市民立小中一貫校はお母さんが作る学校!!色々なオルタナティブスクールという選択肢を知ろう

子育て

娘が不登校になってから、いろいろなオルタナティブスクールを見学してきました。

今回は市民立小中一貫校について書いていきます。

市民立小中一貫校とは?

市民立小中一貫校とは、一市民が開校した小中一貫校という意味です。

愛知県の瀬戸市にある「瀬戸ツクルスクール」がモデルになっており、愛知県を中心に行動力のあるお母さんたちにより、広まってきています。

フリースクールとは違い、「学校に行けなくなってから来る」ところでなく、「ここで学びたい」「この学校を選択する」という選択ができる学校です。

 

市民立小中一貫校はどこにあるの?

ツクルスクールをモデルにした市民立小中一貫校は、現在こちらにあります。

このゆびとまれ(愛知県犬山市)

じぶんのたね(愛知県名古屋市名東区)

おおきな木(愛知県安城市)

ノビルスクール(愛知県金山・覚王山)

ひまわりアカデミー(愛知県刈谷市)

花咲学園(岐阜県中津川市)

私はこの中で、「このゆびとまれ」さんと、「じぶんのたね」さんを見学させていただきました。

ツクルスクールも見学したいのですが、現在定員もいっぱいで大変だそうで、「無料の学校を作る」と決めた人でないと見学できないそうです。

市民立小中一貫校の特徴

市民立小中一貫校の料金

市民立小中一貫校の特徴は、利益を目的にしていないことです。
フリースクールの多くが利益のために運営しているわけではないですが、それでも月平均33000円の利用料がかかります。

市民立小中一貫校の金額は学校によっても多少変わりますが、公立と変わらないくらいの金額で運営されていて、「お金がないから学校が選べない」「お金がないから不登校になれない」ということがないようにされています。

【費用の例】

ツクルスクール

施設運営費5000円/月
毎日の昼食代300円
アクティビティ代(都度)約2000円

じぶんのたね
施設運営費500円/日
昼食代300円

市民立小中一貫校の教育理念

市民立小中一貫校の教育理念は、その町の教育理念と同じとすることになっています。

例えば、ツクルスクールのある瀬戸市の教育理念はこちらです。

お昼は自分たちで買い物して作る!

市民立小中一貫校では、子どもたちは毎日昼食代300円を持参します。

そしてスーパーやドラッグストアへ行き、300円以内で材料を買ってお昼を自分で作ります。

自分の分だけ作ってもいいし、何人かで同じものを作って分け合ってもいい。

中にはカップ麺やアイスを買っちゃう子もいるし、お金だけ出して、自分は料理には参加しない子もいる。でも、それでいいんです。

300円以内で何を作ろうか、考え、計算する。友達と相談する。実際に買い物をする
みんなで分け合えばその分いろんなものが食べられるし、余ったお金でお菓子を買うこともできることがだんだん分かってくる。
生きる力に直結するとてもいい活動だと思いました。

市民立小中一貫校での一日のスケジュール

市民立小中一貫校での一日はその学校によっても多少違いますが、朝にみんなで円になってミーティングをします。

サンキューハッピーボイスという、最近嬉しかったことなど、ポジティブな発言を順番にします。話したくない子はパスもOKです。その時お昼のメニューも決めます。

そのあとは昼食つくりまで本を読んだりタブレットで学習して過ごします。

11時半くらいから買い出しに行き、お昼ご飯を作ります。

午後は自由に過ごし、14時半からはゲームOKのところや、夕方から公立の学校に行っている子が遊びに来るところもありました。

曜日によっては公園の日、プールの日、畑の日があることもあります。

市民立小中一貫校を見学させてもらいました

私は最初に書いたように、娘と一緒に「このゆびとまれ」さんと、「じぶんのたね」さんを見学させていただきました。

両方とも、お子さんの公立の学校に疑問を持ち、「こういう風に育てたい」という想いを実現したような学校でした。

場所は一つは午前中は市立図書館で午後は自宅、もう一つは共鳴してくださる古本店の二階で一日過ごすところでした。

同じ市民立小中一貫校でも少しずつ個性があったり、長くやっていく中でできていくリズムがあるんだなと感じました。

 私が見学させていただいたときは、みんな「ひまー」「何かしたい」、「何しよう?」と、やりたいことを考えている段階でした。もう一つはうちを含め、新しく見学に来た子ばかりで最初は緊張していましたが、最後は別れを惜しむほど仲良くなっていました。

 公立の学校から逃れて、心を休め、暇ーと言うようになり、やりたいことを見つけて突き詰めていく段階をスタッフの方は楽しんでおられました。

その中でも感じたのは、もともと公立に通っていて不登校になり市民立小中一貫校に替わってきた子と、最初から公立には行っていない子は「やりたいこと」を見つけるという点で差がある、ということです。

公立に行っていない子は、「自分は自分のままでいい」と思っているし、やりたいことも素直に見つけられていることが感じ取れました。

それにやりたいことを実現している人(スタッフ)が近くにいるわけなので、いつもいい刺激がもらえる環境だと感じました。

市民立小中一貫校の作り方は?

市民立小中一貫校を作るには、条件があります。

・利用料を無料(実費は可)とする。
・その町の教育理念を学校の指針とする。
・お昼は300円以内で自分で作る。

これを守って学校を作ると決めた人はツクルスクールを見学できます。

まだちょっと迷っている人は、そのほかのスクールを見学させてもらうと良いでしょう。

ツクルスクールをモデルにしていても、その学校によっていろんな特色があります。

私も二つの市民立小中一貫校を見学させてもらって、主催者さんの個性が出ていて面白いな、と感じました。

また、私のように大人が大勢で話し合いながら進めていく感じのフリースクールが苦手な主催者さんがいて、「これなら私にもできるかも」と感じました

場所は、自宅のところもあったし、図書館の別室を借りたり、公民館からスタートしたり、共感してくださる古本屋さんの二階を使っているところもありました。

キッチンが必要なので、まず提案書を町に提出して、場所を借りられないか聞いてみると良いかもしれませんね。

 

市民立小中一貫校は高校まであって安心!

子どもが不登校になった時やオルタナティブスクールに入学すると決めた時、心配なのは高校以降の進路ではないでしょうか。

特に、高校進学は中学校の内申点が必要なことがネックになります。

その点、市民立小中一貫校には高校(瀬戸プラクティクカレッジ)が準備されている点が安心です。

瀬戸プラクティクカレッジは、自営業者を目指す学校です。

市民立小中一貫校を運営されているお母さんから少し聞いたのですが、暗記術を身に着けたりとても実用的で楽しそうで、私も行ってみたくなりました。(オルタナティブスクール卒の16~19しか入学できません泣)

学費は月に2万円ほどで、そのうちの半分は自分でアルバイトをして払うことが決まりになっています。

現在は一般からの入学も多少受け入れているようですが、将来的には市民立小中一貫校からの学生のみ受け入れになるようなので、進路に心配がないという点で、市民立小中一貫校はメリットが高いと思います。

市民立小中一貫校のメリット・デメリット

ここまで、市民立小中一貫校のメリットをたくさん挙げてきました。

経済格差がない自由度が高い自己決定の選択肢が多い、市民立小中一貫校を作るのもそんなに難しくない

しかし、学費が安いということは大人(スタッフ)が少ないということでもあります。

実際、大人がいても子どもたちとはあえてあまり関わらず、自分のパソコン仕事をしていることも多いようです。

その中で子供たちは自分たちで何とかしていくということを学ぶこともあります。

自分たちで話し合い、考え、解決する

そんな力がついていく。

こんな学校で学びたい。こんな学校で学びたかった。

こんな学校があること、公立以外にも選択できることをぜひ多くの人に知ってもらいたいです。

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