「うちの子、不登校になってからずっとゲームばかりしているけど、このままでいいの?」そんな悩みを抱えるお母さんやお父さんは多いのではないでしょうか。子供が学校に行かなくなった上に、ゲーム漬けの日々を送っていると、どうしても心配になってしまいますよね。
でも実は、ゲームを無理に取り上げることは逆効果になる場合があるんです。最近の研究や専門家の意見、そして実際の体験談から、「ゲームを禁止しない方が子供の心が早く回復する」という興味深いデータが出ています。
この記事では、不登校中のゲームとの付き合い方について、体験談や専門家のアドバイスを交えながらわかりやすく解説します。お子さんとの接し方を見直すきっかけになれば嬉しいです。
ゲームが子供にとって心の支えになる理由
不登校中にゲームばかりしている子供には、実は深い心理的な背景があります。ここではその理由を3つご紹介します。
1. 現実逃避としての役割
学校で嫌な思いをしたり、人間関係で傷ついたりすると、子供はそのストレスから逃げたくなりますよね。そんな時、ゲームは「嫌な現実から離れられる場所」として機能します。心理学者の八木眞佐彦先生によれば、ゲームは子供にとって「心を守るための安全地帯」になることがあるそうです。
2. 居場所としてのゲーム
オンラインゲームでは、他のプレイヤーとコミュニケーションを取ることができます。不登校で孤立している子供にとって、オンライン上で友達と話したり遊んだりする時間は「新しい居場所」になるんです。これによって孤独感が和らぎ、自信を少しずつ取り戻すきっかけにもなることがあります。
3. 達成感と自己肯定感
ゲーム内でクエストをクリアしたりキャラクターを育てたりすることで、「自分にもできる!」という達成感を得ることができます。この達成感は現実で失われてしまった自己肯定感を回復させる大切なプロセスなんです。
ゲームを無理に取り上げてはいけない理由
「じゃあ、ゲームばかりしている状態は放置していいの?」と思う方もいるかもしれません。でも、無理に取り上げることは逆効果になる場合があります。その理由を詳しく見ていきましょう。
1. 禁止しても根本的な解決にはならない
不登校になった原因そのもの(学校での人間関係や勉強へのストレスなど)を解決しない限り、ゲームだけ禁止しても問題は解決しません。八木先生も、「ゲーム依存は環境によるもの」と指摘しています。つまり、大切なのは環境改善なんですね。
2. 親子関係が悪化するリスク
「もうゲームは禁止!」と強引に取り上げてしまうと、子供との信頼関係が壊れてしまう可能性があります。そうなると、ますます親に心を開いてくれなくなり、不登校状態が長引いてしまうことも…。
実際の体験談:ゲームが未来につながった例
ここで、不登校中にゲームを許したことで成功した家庭の例をご紹介します。
あるお母さんのお話です。「うちの息子は不登校になってから毎日ゲーミングPCで遊んでいました。最初は心配でしたが、『これも彼なりの癒しなんだ』と思い直し、無理に禁止せず様子を見ることにしました。」
すると、その息子さんはオンラインゲーム内で友達と交流するようになり、自信を少しずつ取り戻しました。そしてある日、「プログラミングやデザインもやってみたい」と言い出したそうです。その後、通信制高校へ進学し、自分の好きな道へ進むことができました。
この家庭ではこんなルールを設けていました:
- ゲームアプリは親と相談してインストール。
- PCはリビングに置き、一人で閉じこもらない環境作り。
- 学業とのバランスを保つためオンライン授業も受ける
結果的に、この息子さんはオンラインコミュニティでリーダー的存在となり、自分自身の能力に気づくきっかけとなりました。「ゲームも悪いものじゃない」とお母さんは語っています。
親としてできる具体的な対応策
不登校中のお子さんとどう向き合えばいいか悩んでいる方へ。以下のポイントをご参考ください。
1. 子供との話し合い
まずは、お子さんとじっくり話し合いましょう。「夜10時以降はゲーム禁止」「週末だけ長時間プレイOK」といったルールを一緒に決めることで、お互い納得感を持つことができます。
2. ゲームから学びにつなげる工夫
例えば、「マインクラフト」のような教育的要素があるゲームや、「ゲムトレ」というオンライン家庭教師サービスなどを活用すれば、遊びながら学ぶこともできますよ。
3. 環境改善への取り組み
不登校になった原因(学校での人間関係や勉強へのストレスなど)について向き合うことも忘れずに。心理カウンセリングや専門機関への相談も視野に入れると安心です。
ゲーム依存から抜け出した成功例
もう一つ成功例をご紹介します。不登校中だった娘さんのお母さんのお話です。「娘にはスマホやPC使用について柔軟なルール設定をしました。その結果、昼夜逆転生活から抜け出し、少しずつ学校生活にも戻れるようになりました。」
このお母さんは、「問題なのはスマホやゲームそのものではなく、不登校になった背景だった」と気づいたことで状況改善につながったそうです。
おわりに
不登校中のお子さんがゲームばかりしている姿を見ると、不安になる気持ちはよくわかります。でも、多くの場合、ゲームは現実逃避や自己肯定感回復の手段として役立っています。無理に取り上げるよりも、お子さんとの信頼関係を築きながら適切な環境改善に努めることが大切です。
この記事がお悩み解決へのヒントになれば嬉しいです。お母さん、お父さんも無理せず、お子さんとの時間を大切にしてくださいね!
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